2012年11月21日水曜日

スウェーデンのクリスマス / ジンジャークッキー

 クリスマス待ち望む行事、アドベント(降臨節、待降節)までもう少し、今年のファースト・アドベント(Första advent/フォシュタ・アドヴェント)は12月2日です。ストックホルムの街も随分とクリスマスの飾り付けがされています。
先日の日曜日、NKデパートの大通りに面したショーウィンドウのクリスマス・ディスプレイがお披露目になりました。NKデパートは毎年、様々なテーマのクリスマス・ディスプレイで街行く人たちを楽しませてくれます。

日曜日は公開初日ということもあって、ショーウィンドウの前はたくさんの人たちが集まっています。今年のテーマは『絵本の中のクリスマス』らしく、スウェーデンの有名な絵本のワンシーンがショーウィンドウに飾られていました。


スウェーデンと言えば『長くつしたのピッピ』。ピッピが床いっぱいにジンジャークッキー生地をのばしているところ。


わたしの大好きなペットソンさんとネコのフィンドゥス(Pettson och Findus)のシリーズ。


写真ではよく分からないかもしれませんが、これらはかなり大きく、機械じかけで動くようになっています。

そして、NKデパートの中ではサンタさん(Jultomten / ユールトムテン)が。子どもたちが長い行列を作り、順番にサンタさんのお膝に座ってクリスマスのお願いごとなどをしています。このサンタさんは時間は限定されていますが、11月23日以降の週末と12月13日以降は毎日、会うことができます。



この日はNKデパートのエントランスでジンジャークッキー(Pepparkaka / ペッパルカーカ)とグロッグ(Glögg)が振る舞われました。



グロッグはスパイスがきいたホットワイン(これはノンアルコール)で寒い冬に飲むと体の中から温まります。


クリスマス・ディスプレイの中のピッピもジンジャークッキーを作っていましたが、ジンジャークッキーはクリスマス・シーズンには欠かせないお菓子です。
ジンジャークッキーはスウェーデン語でPepparkaka(ペッパルカーカ、複数形:Pepparkakor / ペッパルカーコル)といい、Pepparは胡椒、Kakaはクッキーなどの焼き菓子を意味し、生姜、シナモン、クローブ、カルダモンなどのスパイスが使われています。
ジンジャークッキーは1年中売られていているのですが、この時期になると大きなケースに入ったジンジャークッキーがスーパーに並びます。シナモンは嫌いだけど、このジンジャークッキーは大好きなわたしが、スウェーデンのPepparkakorをご紹介いたします。


まずは1929年にストックホルムでお店を開いたアンナさんのAnnas Pepparkakor。お花の形の薄いクッキーが可愛らしいです。生姜、シナモン、クローブを使ったクッキーは食べやすく多くの人に愛されている定番の味。
Annas Pepparkakor

Annas Pepparkakor 缶入り

ジンジャーブレッド・ハウスのキット


ヨーテボリのお菓子メーカー、Göteborgs Kex。このハート型とは別に、ジンジャーブレッドマンなどの形の物もあります。
Göteborgs kex Pepparkaks hjärtan


こちらも同じく、Göteborgs Kexの商品、Kung Oscar(クング・オスカル / オスカル王)の名前と大人っぽいパッケージがなんだかかっこいい。これはかなりスパイスがきいているらしく、シナモン嫌いのわたしは怖くて手を出したことがありません。
Kung Oscar välkryddade pepparkakor


ここ数年で大きくなった食品、日用品メーカーGarant。ここのジンジャークッキーは1ケース買うごとに1クローナが世界の子どもの権利を守り支援を行なう団体に寄付されます。
Garant Pepparkakor


NKデパートでも配られていたGilleのジンジャークッキー。おいしいのですがちょっとスパイスが物足りないような気がしました。これはハート型のクッキーに穴が開いていて、クリスマスツリーに飾ったりもできます。
Gille Pepparkakshjärtan

このGilleのジンジャークッキーは先週、NKデパートでキャンペーンを行なっており、エントランスホールに大きなジンジャークッキーが登場しました。


大きなジンジャークッキーのケースに開いたハートの穴を覗くとそこは…
ペーパークラフトのジンジャークッキー工場!



わたしのお気に入りはNyårkersのジンジャークッキー。別に高級メーカーでもなんでもないのですがスパイスのきき具合などが絶妙。
Nyårkers Hjärtan

そして、ジンジャークッキーの食べ方と言えば、そのままでももちろんおいしいのですが、ゴルゴンゾーラなどのブルーチーズをのせて食べるととてもおいしいのです。そのため、ジンジャークッキーの近くではチューブ入りのソフトタイプのブルーチーズなども一緒に売られています。



クリスマスの味、ジンジャークッキーをお家で作りたい、そんな時にはスーパーにジンジャークッキーの生地も売られています。



家族や友だちと、いろんな形のクッキーを作ってデコレートするのもクリスマスの楽しみのひとつ。わたしが数年前に作ったものがこちら。デコレーションは絵心がないと無理でした…。
ピッピとムーミン


今は日本でもスーパーなどでAnnas Pepparkakorが売られているので、12月2日のファースト・アドベントはジンジャークッキーでお祝いしてみてはいかがでしょうか。その時はブルーチーズのせをぜひ、試してみてください。

Trevlig advent!





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2012年11月19日月曜日

第23回ストックホルム国際映画祭(Vol.3)

 11月7日に幕を開けた第23回ストックホルム国際映画祭は17日に授賞式が行われ、18日にその幕を閉じました。


ブロンズホースの栄光に輝いたのはオーストラリア出身のケイト・ショートランド(Cate Shortland)監督の『Lore』でした。この作品は第二次世界大戦終戦の年、1945年にナチスである両親を連合国軍に逮捕されてしまった少女、Loreを主人公としており、今回の映画祭では最優秀作品賞、最優秀女優賞、最優秀撮影賞、最優秀音楽賞を受賞しました。


"Lore"/photo : stockholms filmfestival


その他、主な受賞は以下のようになりました。

最優秀作品賞(Best Film)
『Lore』/Cate Shortland監督

最優秀初監督賞(Best Directorial Debut)
Benh Zeitlin監督/『Beasts of the Southern Wild』

初監督特別賞(Special Mention For Directorial Debut)
Karzan Kader監督/『Bekas』

最優秀脚本賞(Best Script)
Andrew Dominik /『Killing Them Softly』

最優秀女優賞(Best Actress)
Saskia Rosendahl/『Lore』

最優秀男優賞(Best Actor)
Tim Roth/『Broken』

ストックホルム・アチーヴメント・アワード(Stockholm Achievement Award )
Wilem Dafoe

ストックホルム・ライフタイム・アチーヴメント・アワード(Stockholm Lifetime Achievement Award )
Jan Troell

ストックホルム・ヴィジョナリー・アワード(Stockholm Visionary Award)
Jaques Audiard

Jaques Audiard/photo : stockholms filmfestival


わたしたち、KOKEMOMO Swedenが応援してたカールサン・カーデル監督の『Bekas』は初監督特別賞(Special Mention For Directorial Debut)を受賞。
「引き裂くことの出来ない強い絆、逆境に直面しながらも希望を失わないという美しい物語。監督自身の子ども時代の経験から生み出された素晴らしい2人のキャラクター。そして審査員たちを感動させたこの映画を作り上げたということ。」これらの理由に対し、審査員から特別にこの賞が与えられました。

Karzan Kader/photo:stockholms filmfestival


スウェーデンの映画館で映画を観て感じることは「笑いのツボが違う」ということです。面白いシーンで大笑いするのはいいのですが、わたしたちとしてはハラハラするようなシーンなど「ここ笑うところ?」というようなシーンで笑ったりしているので少し驚かされます。というのも、わたしが知る限りスウェーデン人はあまり日本人のように自分の失敗話で笑いをとろうとしたり、そういう話しを聞いて笑ったりしないのです(そういう話しをすると、本気で同情されることが多い)。そのため、コメディではない映画で主人公が窮地に立たされそうになっているのシーンなどで周りのスウェーデン人が笑っていると「わたしの解釈は間違ってる?」と困惑してしまいます。



12日間に渡って開催されたストックホルム国際映画祭。この映画祭はヴェネツィア国際映画祭やカンヌ国際映画祭のように華やかではありませんが、Face2Faceのように観客が監督や出演者に直接、質問をすることができたり、映画に関するセミナーがあったりと、映画スターやセレブリティが主役なのではなく、映画を観る観客が参加し楽しめる映画祭だと思います。映画祭スタッフも学生ボランティアが多く、みんなが楽しそうにしているのも印象的です。

"Una Noche"のLucy Mulloy監督

第24回ストックホルム国際映画祭は2013年11月6日〜11月17日の期間で開催予定。今回は見逃してしまった映画なども多かったので、来年は事前にじっくり鑑賞スケジュールを練りたいと思います。


全ての受賞作品、受賞者:ストックホルム国際映画祭公式HP(英語スウェーデン語




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2012年11月12日月曜日

BEKAS/第23回ストックホルム国際映画祭(Vol.2)

11月9日、第23回ストックホルム国際映画祭コンペティション部門、映画『Bekas』のワールドプレミアがストックホルムのスカンディア(Skandia)映画館で行なわれ、監督の舞台挨拶もありました。


Skandia


スウェーデン、フィンランド、イラクの共同製作によるこの映画は、1990年代のイラクに住むクルド人の幼い兄弟が主人公として描かれています。監督そして脚本は、クルディスタン出身で、現在はスウェーデンに住むカールサン・カーデル(Karzan Kader)です。
"Bekas" photo : Stockholms filmfestival


まず映画の感想から言うと、「素晴らしい!」
映画を観る前にちょっとだけ予習をしたとはいえクルド問題などについてもあまり知識がなく、映画はクルド語に英語字幕。「分からなかったらどうしよう…?」と少し心配でしたが、映画が始まるとあっという間に映画の世界に引き込まれてしまいました。


<あらすじ>
1990年代前半、イラク北部にあるクルド人の自治区、クルディスタンに住む2人の兄弟。兄のダナ(Dana)と弟のザナ(Zana)は両親がおらず、村の人に助けられ、働きながら生活をしています。当時のイラク大統領サダム・フセインはクルド人への支配と弾圧を強め、その政権はクルドの人々を脅かしていました。そんな頃、村で1本のアメリカ映画が上映されます。その映画は『スーパーマン』。『スーパーマン』の上映をこっそり覗き見たダナとザナの2人はスーパーマンの住むアメリカに引っ越すことを決意するのです…。
photo : stockholms filmfestival 


この映画の魅力はストーリーはもちろんのこと、主人公である2人の少年たちです。この子たちなしにはこの映画の素晴らしさは語れません。
この2人は子役などではなく、全くの素人。監督が現地を訪れ、学校や児童施設などを回り、何千人もの子どもたちに会った中から選ばれたそうです。
弟のザナは何に対しても一生懸命、真っ直ぐで純真な6歳男の子、その全力投球っぷりには、お兄ちゃんはしばしば手を焼きます。兄のダナは10代前半と思われるのですが、弟に比べ社会の厳しさなども理解しており、自分たちはこのままではいけない、と感じています。幼いながらも弟を守って生きていこうとするダナと夢に向かって一直線のザナ、この2人のセリフひとつひとつ、表情ひとつひとつに心を掴まれます。そして、ありきたりな表現かもしれませんが、この2人の瞳の美しさ、力強さに何度もハッとさせられました。

この映画を観ていて思い出したのが、自分自身の子どもの頃。わたしは2人姉妹の妹で、いつもこのザナのように姉の後をついてまわっていました。毎日のようにケンカするくせに、「ねえちゃん、ねえちゃん」と姉につきまとい、姉はうっとうしがりながらも、そんなわたしの面倒を見てくれていました。
映画観賞後、監督のインタビューを読むと「この映画を観た時に、自分自身の兄弟のことを思い出して欲しい」と書かれていました。そしてその文章は「そして自分の兄弟、友人、同僚など自分や自分の夢をサポートしてくれている人たちとの繋がりを大切にすることの大事さを感じて欲しい。」と続いています。姉のことを思い出したわたし、監督の思うツボです。


監督のカールサン・カーデルは1982年にイラク北部のクルディスタンで生まれ、8歳の時に家族と共に難民としてスウェーデンにやって来たそうです。クルディスタンに住んでいた時のことを「近所の人も殺されたし、いとこや親戚も殺された。毎日の通学路にはフセインの兵士たちがいて僕たちを追い回していた。教室でも兵士たちがクルド語ではなくアラビア語で勉強しているか監視している。それは酷い弾圧だった。兵士たちは夜中に急に家に入ってきてすべてを破壊して、そしてまた出て行くんだ。」と語ります。そんな時に幼いカールサンが観たのが『ランボー』。彼はザナやダナが「スーパーマンは本当にいる」と信じたように、ランボーは実在していると信じ、自分たちの所に来てくれるのを願ったそうです。この話しからも分かるように、映画『Bekas』はカールサン自身とその兄の子ども時代の話しを基にして作られたのです。だからこそ、映画の中のちょっとしたエピソードなどがリアルに感じられ、子どもたちのイキイキとした姿を撮ることが出来たのでしょう。

Karzan Kader/ photo : Stockholms filmfestival

実はこの映画、初めは30分の短編映画でDramatiska Institutet(現在のStockholms dramatiska högskola / 英:Stockholm Academy of Dramatic Arts)の卒業制作として作られました。2010年には学生アカデミー賞(Student Academy Award)、外国映画部門で銀メダルを獲得。2010年ストックホルム国際映画祭では1km Film部門でHonorable mention(選外佳作)を受賞し、その他にも様々な国際映画祭で賞をとっています。


ワールドプレミアの上映は前述したようにストックホルムのスカンディアで行なわれました。このスカンディア、以前『ストックホルム国際映画祭・ジュニア』の記事でもお伝えしましたが、あのエーリック・グンナル・アスプルンド(Erik Gunnar Asplund)が手がけた建物。中はとても広く、座席は572席あるとのことですが、それがほぼ満席になっており、映画が終わった時にはその満席の会場から大きな拍手が沸き起こりました。会場の雰囲気や周りの人たちからもその感動が伝わってきます。
上映後には、監督の話しを聞き質疑応答ができる、映画祭のイベントのひとつでもあるFace2Faceが行なわれ、その中で、撮影時の裏話や弟のザナ役の少年は普段も元気いっぱいで、とにかく子ども相手の撮影は大変なことなどのエピソードを聞くことが出来ました。
いちばん左がKarzan監督


終了後、わたしたちも監督と少しだけですがお話しをすることが出来ました。聞きたいことなどは色々あるはずなのに、いざ本人を目の前にすると「本当にすごく良かったです!!」というような言葉しか出てきません。30歳とまだまだ若い監督はとても気さくでニコニコと話す様子は普通の若者といった感じ。監督の話しによると、もう既に日本の会社がこの作品を買っており、いつかはまだ分からないけど公開も予定されているとのこと。最後に写真を撮らせて頂こうとしたら「じゃあ、一緒に撮る?」「僕が真ん中ね。」と記念撮影に。3人で撮った写真は宝物にしたいと思います。



最後に『Bekas』とは「失った」というような意味だそうです。スウェーデン語にはこのBekasという単語にぴったりとくる訳がなく、ただ「失う」というだけでなく「文化や友だち、家族などその人が持つもの全てを失った」という意味合いを含むそうです。カールサン監督はこの映画を通して「人は全てを失うような暗く辛い状況においても、自分の中の内なる声と夢があれば、人はそれを乗り越えることが出来る」ということを伝えたかったそうです。そして「そのような辛い状況を耐え抜くにはユーモアが必要である。」とも語っています。

photo : MovieZine.se

夢に向かって真っ直ぐ進む2人の兄弟、日本の皆さんにも是非、観て頂きたい作品です。わたしたちはすっかりこの作品のとりこになり、スウェーデンで通常公開されたら、また観に行きたいと思っています。


インタビュー記事参照:Karzan Kader om lovordade "Bekas"



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2012年11月10日土曜日

第23回ストックホルム国際映画祭(Vol.1)

KOKEMOMO Newsでもお知らせしているストックホルム国際映画祭(Stockholm International Film Festival)。

photo:Stockholms filmfestival

今回で23回目を迎えるこの映画祭、今年は11月7日から11月18日まで12日間の期間で開催されます。1990年に初めての映画祭が催された時には4日間の開催期間だったというので、23年の間にずいぶん大きく成長したことが伺えます。
この映画祭のメインであるコンペティション部門はその監督による初めての、もしくは2作目、3作目の長編映画をノミネートの対象としているため、若手映画監督の世界デビューの場としても知られています。

現在までにコンペティション部門で優勝した作品としては、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で知られるラース・フォン・トリアー監督の『ヨーロッパ』、人形を使ったストップモーション・アニメでカルト的人気を誇るクエイ兄弟監督の初の実写映画『ベンヤメンタ学院』、写真家としても有名なラリー・クラーク監督の『BULLY ブリー』などが挙げられます。
他にもクエンティン・タランティーノ監督は『レザボア・ドッグス』、『パルプ・フィクション』で2度もこのコンペティション部門での優勝を果たしています。


そしてストックホルム国際映画祭いえば、コンペティション部門の優勝者に贈られるブロンズホース。このブロンズホース(Bronshästen/ブロンスヘステン)はスウェーデンの民芸品、ダーラヘストをモデルとした7.3kgもあるトロフィー。『世界で最も重い映画祭のトロフィー』とも呼ばれています。
このブロンズホースは他にも、これまでの功績と映画界への貢献に対して授与される『Stockholm Lifetime Achievement Awards』、コンテンポラリー・シネマの認知と推進に努めた人々に授与される『Stockholm Visionary Award』そして今年設立された『Stockholm Achievement Award』の受賞者にも贈られます。

ブロンズホース photo : Stockholms filmfestival


『Stockholm Lifetime Achievement Awards』はこれまでに、ロマン・ポランスキー監督、ジャン=リュック・ゴダール監督、『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』『やかまし村の子どもたち』などで知られるスウェーデンのラッセ・ハルストレム監督、女優のスーザン・サランドン、ファッションデザイナーのジャン=ポール・ゴルチエなどが受賞。今年は『西部に来た花嫁』などを撮ったスウェーデンのヤン・トロエル監督にこの賞が贈られます。

『Stockholm Visionary Award』はこれまでに、モンティ・パイソンのメンバーでもあり『未来世紀ブラジル』など映画監督ともして活躍するテリー・ギリアム、ウォン・カーウァイ監督、リュック・ベッソンン監督、ガス・ヴァン・サント監督などが受賞。今年の受賞者はフランスのジャック・オーディアール監督です。

そして『Stockholm Achievement Award』初の受賞者となったのはアメリカ人映画俳優のウィレム・デフォー。映画祭の2日目である11月8日にブロンズホースが授与されました。学生時代、ウィレム・デフォーのファンだったわたしとしては是非とも参加したいイベントでしたが、都合が合わず断念。でもやっぱり行きたかった!

Willem Dafoe photo : Stockholms filmfestival


その他に、最優秀女優賞(Best Actress)、最優秀男優賞(Best Actor)、最優秀撮影賞(Best Cinematography)、最優秀脚本賞(Best Script)、最優秀ファーストフィルム(Best First Film)、最優秀ショートフィルム(Best Short Film)、最優秀音楽賞(Best Music)にはアルミニウムホース(Aluminiumhästen/アルミニウムヘステン)が授与されます。

アルミニウムホース photo : Stockholms filmfestival


わたしたち、KOKEMOMO Swedenもプレスとしてこの映画祭に参加。今まで、観客としてこの映画祭で映画を観てきましたが、初のプレス参加で2人ともちょっとドキドキ。プレスセンターはストックホルム市内にあるBerns Hotel(バーンシュ・ホテル)のスイートルーム。

Berns Hotel

ホテルには映画祭の垂れ幕が掛けられ、ホテル前には映画祭のオフィシャル・カーであるミニが停まっており、お祭り気分が高まります。



映画祭、初日にプレスセンターに行ってみてびっくり!映画祭について書かれた新聞や雑誌、Webサイトなどの記事が掲示板に貼り出されているのですが、その記事に混じってKOKEMOMO Swedenの記事が貼られていたのです。

右上の記事に注目!

ちゃんとした大手の雑誌などの記事と一緒に貼り出されるなんて、恥ずかしいやら嬉しいやら。思わず記念に写真を撮ってしまいました。

50カ国、170を越える映画が上映されるストックホルム国際映画祭、たっぷり楽しみたいと思います。わたしたちも、今日までにいくつか映画を観ましたが、その感想などは次回のKOKEMOMO Topicsでお伝えいたします。

ストックホルム国際映画祭公式HP(スウェーデン語英語




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2012年11月4日日曜日

グスタフスベリの蚤の市

10月の末に行なわれたグスタフスベリの蚤の市に行ってきました。グスタフスベリのファクトリー、アンティークショップ、イイッタラなどのアウトレットショップ、グスタフスベリ陶磁器博物館などがあるグスタフスベリス・ハムン(Gustavsbergs Hamn)で年に数回、蚤の市が開催されています。ちなみに蚤の市はスウェーデン語でLoppmarknad(ロップマルクナド)、普段はLoppis(ロッピス)と呼ばれています。

敷地内の中庭


この蚤の市、わたしは毎回のように行っているのですが、今回から入場が有料になっていました。と、いっても20kr(約240円)の入場料を払うとコーヒーチケットがもらえます。
コーヒーチケット

会場は広いホールのような所。主催者によると280ものブースが出店しているとのこと。


アンティークやヴィンテージを扱うお店から、一般の人たちが古着や日用品を売っているお店まで様々です。

リサ・ラーソンやスティグ・リンドベリなどの作品も多く見られます。
All Världens Barn / Lisa Larson
Adam / Stig Lindberg


有名な作品を安く買うことが出来るのも嬉しいのですが、無名のものでも自分が好きなものや、おもしろいものに出会えるのが蚤の市の楽しみです。


わたしは特に缶や瓶、カゴなどの容器が好きでよく見ます。買っても使い道がないのに欲しくなるので思いとどまるのに一苦労…。
古いおお菓子の缶や飲み物の瓶

キッチン用品を扱うお店の保存瓶

古い工芸品なども
おもちゃや、布物、ちょっとした家具などもたくさん。
モンチッチはスウェーデンでも売られていたそうです

かわいいテキスタイルもたくさん!

古い脚立に座るクマ


クリスマスも近いこともあり、クリスマス関係の商品もたくさん売られていました。
ワラでできたヤギのJulbock

赤い顔のサンタさん…?

スウェーデンのサンタは結構リアル

クリスマスの風景を描いたクロスステッチ


たくさんの商品の中でもわたしが特に気になったのが、ひとつの小さな人形。

Drutten

どこかで見たことあるような、でも何か違うような…。「まさか…」と思いつつお店のおばちゃんに聞くと笑顔で「Drutten(ドゥルッテン)よ〜♡」と。Druttenはチェブラーシカのスウェーデン語の名前。そう、この人形はやっぱりチェブラーシカ。裏を見ても何の記載もありません。これが紙粘土でできていたら小学生の図工の作品と思うでしょうが、ちゃんと(?)陶器製。このチェブラーシカがすごく気になってずっと見ているわたしにどんどん勧めてくるおばちゃん。でも、これ100kr(約1200円)もするんです。「誰か良い人に買ってもらってね。」と思いつつ、チェブラーシカにさよならしました。


そして今回の蚤の市で買ったのはこちらのスパイス棚。
Kryddhylla(スパイス棚)

スウェーデンの古いキッチンでは備え付けのスパイス棚を見かけます。そういうのが欲しいなあと、ずっと思っていたのですが、なかなか買うまでには至らず。しかし、今回サイズ的にも値段的にもちょうど良いこの棚を見つけたので思い切って買うことに。『小麦粉』『塩』『シナモン』などと書かれた陶器製の引き出しがかわいい。しかしかなり汚れているために使用前の掃除が大変そうです。

ストックホルムでは定期的な蚤の市や、毎日開いている常設の蚤の市などもあります。これからの季節はクリスマス・マーケットなども開かれるのでストックホルムにお越しの際は是非、覗いてみてください。


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